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クレドのにっき

クレドのにっき

零~契約~(女性向)

えーここからさきは、
「伍」の抜けていた部分、
ていうか、男性諸君にはキツイので、ブラウザで回れ右してください(命令かよ)
女性向け18禁という言葉をご存知でない方、
やおい、男色、という言葉をご存知でない方、
また、
18歳以下の方、
以上の方が見ることをご遠慮願います。(いや、むしろみないでください…)
ていうか、書いてみたら結構グロくなりました。
(1 やおいはいいけど、流血はいや。
 どうぞお帰りください。
(2 別にいいけど…程度によるなあ
 …途中まで読んでダメそうならお帰りください。
(3 べっつに平気
 どうぞお読みください。
(4 エログロだーいすきvv寧ろそういうのが好きッ!
 …あなたとは友達になりたくないですねぇ。
 いえいえ、どうぞお読みくださいな♪










本当によろしいのですか?
覚悟できてますね?
ならば、鬼とひとの妖しいまじわりの世界へ、ようこそ。
俺はあなたを、歓迎しますよ。



 ――ずっと――
 その魂を手に入れることを夢見てきた。
 この青年が何を考えているのか――今では大体のパターンも読めるし、
 そして、だからこそ、愛した、焦がれた。
「…本当にいいんだな?」
夜半の鬼は具体化し、血肉を持つ存在となる。
白い――真っ白い小袖に、髪を流した冷は、冬、ひとりでたっていようものなら白い雪に埋もれそうなほど、白かった。
抜いた刀は、かの鬼の姿を映し出している。
 …村正――という銘を持つ鬼は、自身を醜いと思った。
 こんな、醜い俺が、こんなに、綺麗なお前を、汚すのか。
 契約の、名のもとに。
と、小袖を着た冷は鬼の態度にじれたか、あぐらをかき、
「さーあどーとでもしろっ!煮るなり焼くなり好きにしろーっ!」
村正、コケる。
「あ、あのな…冷…む、むーどというもんをお前は知らんのか!」
「何それ。食えるのか?」
 ……それ、どうよ。お前、仮にも20歳のおのこだろう…。すんげぇげんなり。
冷はんー?と虚空に目をめぐらし、それからぽんと手を打った。
「そうか!アレをやればいいんだな!」
「は?」
唐突に、寝そべるような格好をし、髪を掻き揚げてうなじを見せる。
「ちょっとだけよ~んv」
「……」
「……」
沈黙が、そりゃあ雪より冷たい沈黙が、社の中に満ちた…。
「ちょっとだけじゃなくて全部くうが。」
「……」
「お前、本当に覚悟できてんのか?ていうか、契約する気あんのかオイ?マジ手篭めにすっぞあぁ?!」
(ていうか、さっきまで↑何行か上のようなことを真剣に考えていた俺が莫迦みてぇじゃねーかー!)
「でっ…出来てる!そーでなきゃ、こんな所にお前みたいな鬼と一緒にいるか阿呆!」
「なっっ…気にしてることをォ~」
思わず、押し倒すような格好で組み伏せる。
間近で見る漆黒の瞳――
「…こんなに近くで…お前の瞳をみたのは初めてだな。村正」
――鬼の金色の瞳――
「そうだな。…お前はギリギリまで、契約しようとしなかった。…俺を、本当は嫌っているのだろう?」
「そんな――」
自嘲の笑みは、そう、見えただろうか。
「俺みたいな鬼に、犯されるなんて、そりゃあ厭だものな」
「…」
目をそらした。
そうなのか?
答えは…無い。
半ば、強引に、その襟を引き裂くように脱がせる。肩まで露にし、長い舌の先でその鎖骨をなぞった。
「…っ」
息を呑む、息遣いに、長年封じられていた凶暴性が引きずり出される。
顔の横に手をつき、その長い爪で頬をなぞると、赤い線が出来て、それはすぐに線から崩れて、血の流れになった。
「…いっ…」
「お前は綺麗だ。何も知らない、純真なひかりだ。…俺は闇の眷属。相容れぬ存在だということ、忘れていた。…お前は、やはり俺を嫌うのか」
慌てたように、抗弁しようとしたその唇に、指を突っ込む。
「最早、何も訊くまい。」
「ん…んん、」
――村正…ちがう…違うんだ、
裾を引き千切った。
露になる、直線的な細い両足。その太腿を抱え上げ、無理矢理にひらいた。
「!」
前戯も、愛撫も、何も無かった。
ただ、熱いものが押し込まれるのがおぼろげにわかった。

瞬。
おいて、痛みが――
あぁああああああああ!」
悲鳴だった。
「お前が…俺を嫌うなら、お前を蹂躙し、お前を陵辱し、辱め、そして、俺だけのものにしてやる。…なぁ冷、俺は本当にお前のひかりを…愛しているのに」
云おうとした抗弁さえも、その痛みに押し流されてしまう。
「ひっ…いっ、やっあああ!あう、いた…痛いッ、やめ――やめて、やめてぇえ!」
云いたいことは出来なくて、もう、悲鳴しかあげられない。からだのなかを蹂躙する鬼の根が、熱くて、痛くて、もう、何も考えられない。
抵抗しようとしたその手を、抱え上げ、頭の上に右手を置き、刀を取る。
ゆすられて、悲鳴をあげていた冷が、それに気付いた。
「っあ…な、なにを」
村正の右手が、冷の腰を抱える。左手が、刀を振り上げた。
「や――」
制止の言葉は出せなかった。
冷の右手は、刀に貫かれる。同時に、鬼の根がさらに奥まで一気に突き上げられた。
 肺が苦しい…
「っふ…い…た、い…」
気絶寸前のそのからだを、村正は乱暴にゆする。めちゃくちゃに。悲鳴すらあがらない。痛み?わからない。これ…なに?だれの…からだ?
「こんなに――こんなに愛してるのに、お前は俺を嫌う!何故だ!お前のいうことだけは、いつも聞いた!お前を愛しているから、…愛しているから、離れることも…選んだのに、どうしてお前、…利用してるのか?!俺を!俺を!鬼だから!人間じゃないから!俺は、お前を愛してるのに!」
裾を、血が染めていく。
袖も…髪も。
気が遠くなっていく。
のに。
涙がゆすられる度に零れた。
悦楽の涙ではなく、ただ…かなしかった。

 散々嬲って、もてあそんで、何度も犯して、冷は血まみれで酷い有様だった。
それでも、村正は、ただただ――空虚で。何度もからだを抱いて、
「…う…」
気付くと、冷は段々熱い息を吐いて、与えられる悦楽に声をあげるようになっていた。
「あ…うん、っは、ぁ…」
甘い声を聞いても、何故か――空虚で。空虚で。空虚で。
…そうだ。
自分の中で色づいていく、冷の白い肌を見ながら、零れる涙を見ながら、縋りつく左手を感じながら、彼は確信していた。
――そうだ。これは、…かなしいんだ。
  冷が、俺を愛してくれていないこと。
  それが、こんなにも、かなしい、なんて。
刺した刀を抜き、うつぶせにさせ、後ろから犯すと、声がさっきよりも甘く、切ない喘ぎに変わる。
血まみれの小袖――
揺れる、黒髪。
泣きながら、無理矢理高みへと引きずられていくその意識。
「はっ、あ、ああっ、あう、やん、あ―っ…」
村正の動きとは別に、冷の腰が動いていた。乱れたその意識は既に、悦楽しか求めていない…。
その、ことが…寂しくて仕方なかった。
「あっう…うぅん、もっ…と、奥…さっきみたい…に…っ」
振り返る瞳は、涙に濡れて、理性の無いことを物語る。浮かべた笑みは、娼婦のように艶めいていた。
「ね、え、あっ、はやく…もっと…おか、し、て」
――鬼は…あやかし。交われば性の別関係なく、最上の悦びを得ることが出来る。
その代わり、生気を吸われ、抱かれた者は死ぬのだ。
もう、その秘部からは、血ではなく、交わった白い精液が内腿をいやらしく艶づけていた。
「ねえっ…村正ぁ、」
うなじに、牙を立てる。
「ん!」
古い傷跡を拡げながら、奥へと根を突き上げる。
「あっ、…う、やっ、はっ、ダメ、あ、あ、あっ――」

 放り出された人形のような彼の喉に、そっと手をかけた。
涙で濡れた瞳は、何も見ていなかった。
無理も無い。あれほど酷い犯され方をすれば、…心は…。
「…俺は、お前を愛していた。…愛しているよ、冷。これを最期にする。…お前と一緒に、俺も、…俺という鬼も、この醜い生を、終わらそう」
一瞬で、苦しまないように。
ふ、と。
冷が、笑んだ。
まるで、華のように。
血まみれの右手が、鬼の頬へと伸びる。
「…冷…?」
鬼の涙が、伸ばされた右手を伝っていく。
…あのね…俺も、好き…むら、まさ…
ずっと、いいたかった。
嫌いならば、絶対に…この身を許したりはしない。心も。
ねぇ、村正、俺たち、結構いいコンビだとおもわない?
「つめ、き…」
喉から手を離し、そのからだを抱き締めた。
「すまない…!すまない!俺は…俺は、なんて事を、お前は――」
俺のことを、ずっと前から、愛してくれていたんだな。
 笑みのまま、冷の双眸が、すう、と閉じる。
そして、その息も、止まった。
「――冷?」
上下していた筈の胸も――
さっきまであんなに愛したからだも――
もう、
「冷?…おい、うそ、だろ?」
もう、動かない。
鬼の目から、涙が溢れた。
「嘘だろ…嘘だろ…、冷、冷、嘘だろ!なぁ、おい、嘘だって言えよ、嘘だろ、死ぬわけ…死ぬわけ、ないよな、なあ!」
抱き締めたからだから、熱がひいていく、ひいていく!
「嘘だろ!お前、春を助けるんだろ!全て終わらすんだろ?!死なないよな!な?!冷、頼むから、返事してくれよ、なぁ!」
「…うるさい」
ごげん!と村正の頭に刀の鞘が当たった。
「…は?」
冷は、顔を赤くしながら、ふうと盛大に深呼吸した。
「…気絶していたんだ、莫迦!」
「し、しんだんじゃ…」
「お前ごときに抱かれて死ぬか阿呆。」
いつもの――冷だ。汚されて猶、変わらぬ、不遜な――そうだ。
「いいかげん離せよ」
ただひとり、俺という鬼が愛した、ものだ。
「離さない。今は。愛してる、冷」
今度は、本当に優しく抱き締められて、冷ははにかんだ。
「…俺も、すきだよ。」
と、天井が見えた。
「…おい?!まだやる気か?!」
「いや、愛を確かめ合ったところでスペシャル悦楽コースをと…」
「ふざけんな!もー充分だ!いらねぇ!俺は寝たい!傷の手当てもしたい!ていうか全部お前の所為だー!」
鞘でごげげん、と殴られ、村正は愛ってなんだろう、と心底思った。


しかして、契約は成立し、氷室の門を閉じる要は出来た。
「幾年、永久に離れても、愛するよ」
「…なんだか、複雑な気分だ」
「…いいよ。お前はひかりだから。俺を、照らしてくれ」

契約・完了。→陸


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